DECORATION
デコレーション
着色2024年11月1日
容器・付属品の生地樹脂(プラスチック原料)そのものに色を練り込んで色付けする方法。透明から不透明までオリジナリティーあふれる表現が可能です。
代表的なベース原料のペレット色と成形品例
樹脂のベース原料(ペレット)には、本来色が付いていません。そのことから、ベース原料色はナチュラル(N)や原色と呼ばれます。材質によってその原色の色合いは異なり、PPやPEであれば乳白色、PETやPMMAでは透明です。
※ ベース原料が乳白色の材質は透明にすることはできませんので、選択の際にはご注意ください。
PP |
PE |
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PET |
PCT |
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PMMA |
AS(SAN) |
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ABS |
着色例
ガラス着色 |
樹脂ボトル着色 |
ガラスボトルの着色について
ガラスボトルの原色は無色透明で、スキと呼ばれます。ガラス原料に微量の着色剤(金属酸化物)を混ぜることで着色可能ですが、色目の制限やガラスの溶解条件による色ブレがあります。自動(製)瓶※1ではロットも大ロットになることから、一般的な加飾方法ではありませんが、半人工瓶※2では少ロットでも着色が可能です。 |
顔料の種類
顔料は色をつけるだけでなく、パール調の光沢や見る角度で色が変わる効果など、多彩な表現力で高級感のあるニュアンスを実現してくれます。
パール
パール(真珠)のような光沢を醸し出す顔料です。その発色は、基材のマイカ等にコーティングした酸化チタン等の膜厚の差などが光の屈折率の差を生み出し、そこから生じる多重反射によるものです。パール自体のカラーバリエーションもあります。
〈 パール感が出やすいもの 〉
・ベース原料が透明や半透明のものや、明るい色調の場合
〈 パール感が出にくいもの 〉
・光を通さない不透明な原料のもの(製品表面からの反射しか得られないため、パール感は乏しくなります。)
・ 濃い色調のもの(パールが色に消されて、パール感が期待できにくいです)
発色が低減する理由の一つに、着色する際の熱や負荷によってパールの基材のマイカがつぶれることがあります。
※着色でパール感が期待できにくいものには塗装でのパール表現をおすすめします。 塗装では必要に応じてベース色とパール色の塗装工程を分けることが可能なので、立体感のある美しいパール発色が得られます。
パール着色 |
パール塗装 |
その他の顔料
メタシャイン®
フレーク形状のガラスを基材とし、その表面に金属や金属酸化物をコーティングすることで美しい光沢を表現する高輝性無機顔料です。写真は、茶色にメタシャイン®(シルバー)を加えています。
エルジーネオ®
フレーク形状のガラスを基材とし、その表面に金属や金属酸化物をコーティングすることで美しい光沢を表現する高輝性無機顔料です。写真は、茶色にメタシャイン®(シルバー)を加えています。
ルミニスト®
顔料自体は高透明の白色です。 蒸着等の鏡面と合わせることで、光が反射してルミニスト層を再透過。 入射光側からは青白いパステルカラーに見え、反射光側からは「ルミニスト®」の白さが消えて、黄味の強いメタリックカラーに見えます。
クロマシャイン®
アルミフレークの表面に無機/有機多層膜を形成することで、多様な色彩と色彩変化(偏光)を表現しています。金属的外観の付与と従来の偏光顔料にはない優れた隠蔽性も有しています。 写真は、クロマシャイン®のバイオレットです。