DECORATION

デコレーション

金冠
2024年11月10日

キャップ、ディスペンサー等に金属を被せたもの。金属独特の高級感のある加飾が実現します。
 
 
金冠の「金」は金属の「金」を表わし、化粧品容器の大半の加工はプレス絞りで加工されます。用いられる金属は主にアルミニウムで、一枚の板状のアルミニウムに圧力を加え、絞り込んで(圧縮して)加工。それを、容器にメルト(接着剤)で接着します。
ボトルへの装着
上: 刻印(凸)、下:刻印(凹)

アルマイト加工

アルマイト加工とは、アルミニウムの表面を陽極として、主に強酸中で水の電解によって酸化させ、コーティングすることです。アルミニウムの耐食性・耐摩耗性の向上、絶縁性、および装飾を目的として加工を施します。

アルマイトのバリエーション例

 光沢アルマイト
 半光沢アルマイト
 色付けしていない一般的なアルマイトはシルバー(銀)色で、金属ならではの輝きが表現されます。 アルマイト加工前に梨地処理を施した表面をバフや薬品により研磨。深みのある光沢を描きます。
※ バフは、布等の材料で作られた研磨輪の表面に種々の研磨剤などを付けて回転させ、素材を研磨するものです。

 

 染色アルマイト
 ダブルアルマイト
染料などを染み込ませて着色しています。 金色がスタンダードですが、赤・青をはじめとしたカラーバリエーションも可能です。 2色染めといいます。一度アルマイト加工したものの残したい部分にマスキング(保護)した後、薬品で皮膜を削ぎ落とし、そこに再びアルマイト加工を施します。

 

梨地アルマイト
ヘアライン
アルマイト加工前に特殊な薬品により表面を荒らしたアルマイト。マット調の仕上がりです。 アルマイト加工前にヘアライン研磨処理をしています。

 

 

金冠・蒸着・ホットスタンプ

金属調の表現には、金冠・蒸着・ホットスタンプがあります。(写真左から、金冠・蒸着・ホットスタンプ)

・金冠…成形品の上にプレスした金属(アルミニウム)を被せます。逆テーパーなど、被せられない形状には加工できません。〈見分けポイント〉成形品と金属パーツが分かれているのが見えます。金属なので触れると冷たく感じます。

・蒸着…成形品にアルミニウムを真空蒸着します。三次曲面にも加工可能です。
※ 詳細については「蒸着」をご覧ください。

・ホットスタンプ…成形品に箔を加圧・加熱し、付着させます。二次曲面には可能ですが、三次曲面には不向きです。
〈見分けポイント〉側面など、巻き付ける部分への加工には巻き目が出ます。
※ 詳細については「印刷/ホットスタンプ」をご覧ください。 

 

金冠例